歯周組織再生セミナーに参加して
ずいぶんと寒い季節になって参りましたね。院長の宮川です。11月末、東京・巣鴨で開催された歯周外科のセミナーに参加しました。講師は5Dの船戸先生と片山先生です。開業後10年くらいは様々なセミナーに参加して講義や実習を受けていましたが、ここ最近は生徒の立場で研修を受ける機会がなかったのですごく新鮮でした。
これまで私はSJCDのコースや皆川先生のセミナーを通じて、包括的な歯科治療、特にインプラントや審美補綴に多くの時間を費やしてきました。その結果、補綴やインプラント治療に関する知識や技術は向上しましたが、ここ数年は重度の歯周病(ペリオ)症例への対応に課題を感じることが増えていました。誰でもできる限り自分の歯は失いたくないと思います。歯周病で歯がダメになってきた場合に安易にインプラントの選択をすることを避ける意味でも、歯周再生療法は抑えておきたい分野でした。
従来の歯周外科と歯周再生外科の違い
歯の周囲の骨が溶けてしまうほどの重症な歯周病の場合は、衛生士による歯の周囲の汚れ取りだけでは不十分で、ドクターによる歯周外科処置が必要となります。一般的な歯周外科の場合は歯の根の周囲の汚れを徹底的に除去する事で、歯周病の進行を止めることはできますが、失われた歯の周囲の骨はほとんど戻りません。そのため歯を支える組織は脆弱なままで、歯周病の再発リスクも高いです。しかし最近になって歯周組織の再建を行うための材料や方法が新たに出てきています。
新しい切開線の考え方
歯周外科といえば、歯の周囲を切開して歯肉を剥離するフラップ手術などが一般的ですが、歯周組織の再生を図る場合は違うアプローチが必要です。今回のセミナーでは切開線の入れ方に関する最新のアプローチを学ぶことができました。
特に印象的だったのは、歯間乳頭(歯と歯の間の歯肉の山のことです)をなるべく保存して切開を行うということです。骨の欠損に応じて切開線の位置や方向を柔軟に変えることが、治療結果を大きく左右することを改めて認識しました。また、具体的な症例を基にした説明は非常に実践的で、ケースに応じた切開線のデザインが詳細に解説されました。正直、今までの自分であればこれは救えないと思われるケースでも、講師が過去に行なった再生療法で歯が救われている症例も見れたことで、臨床の基準を改める必要があると感じました。
臨床への応用と今後の展望
歯周組織再生治療は、近年大きく進化しており、エビデンスに基づいた治療法が確立されつつあります。しかし、実際の臨床現場で実践する際には、器具や材料の面でもさまざまな課題や疑問が生じることも少なくありません。
今回のセミナーでは、そうした疑問を克服するための具体的な手法や考え方が示されました。特に、「再生治療でのフラップのデザインや縫合による歯肉の安定化」や「骨補填材やメンブレンの選択基準」など、細部にわたるテクニックが共有されたことで、実践に直結する知識を得ることができました。
今後の目標
今回の学びを通じて、重度歯周病患者の治療に対して、より柔軟に対応できるようになったと感じています。今後は、セミナーで得た知識と技術を日々の診療に落とし込み、より精度の高い治療結果を提供できるよう努めていきます。
また、今後も最新の知識や技術を学ぶために積極的に講習会やセミナーに参加し、歯科医師としてのスキルアップを図りたいと考えています。患者さんにとって最善の治療を提供できるよう、努力を続けていきます。
最後までお読み頂きありがとうございました。
早いもので、今年も残りわずかとなりました。
本年もたくさんの患者さまにご来院いただき、心より感謝申し上げます😊
来年も皆さまのお口の健康を守り、笑顔あふれる毎日をサポートできるよう、スタッフ一同努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします✨
寒さが厳しくなりますので、体調にはくれぐれもお気をつけください❄️
それでは、良いお年をお迎えください🎍
次回は1月9日に更新します!
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【監修者・執筆者/みやかわデンタルクリニック 院長 宮川宗久】
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〜経歴〜
⚫︎1997年 東京歯科大学卒業
海上ビルデンタルクリニック(東京丸の内)勤務
⚫︎2002年 みやかわデンタルクリニック開設
・日本歯周病学会会員
・日本口腔インプラント学会会員
・日本審美歯科学会会員